ダウ理論は、FXでテクニカル分析をするのに欠かせない理論となり、多くのトレーダーたちがこの理論をもとにトレードを行っています。
ここでダウ理論を理解し、トレーダーとしての第一歩を踏み出しましょう！
目次
ダウ理論とは？
ダウ理論は、アメリカの証券アナリストであった「チャールズ・ダウ氏(1851年～1902年)」が提唱したチャート分析理論になります。
チャールズ・ダウ氏は投資の世界に多大な功績を残した人物であり、この理論が提唱されてから100年以上が経っていますが、現在でもテクニカル分析の原点となっています。
元々は株式市場の理論ではありますが、FXの市場にも利用できる理論であり、多くのトレーダーたちに活用されています。
このダウ理論は、以下の6つの法則で構成されています。
詳しく解説していきます。
①価格はすべての事象を織り込む
価格とは、経済指標や金融政策、災害、地震、戦争などといった世の中のすべての事象を織り込んだものが価格となる。それがチャート上で反映されており、相場の値動きはこれらの事象をもとに形成されている。
そのため、価格（チャート）を見ればすべての結果がわかるということです。
テクニカル分析はチャートを見て分析をしますが、この理論をもとにチャートだけで分析が可能だということです。
②トレンドは3種類である
トレンドには、「長期・中期・短期」の3種類あるとされています。
「長期トレンド」→1年から数年間継続する
「中期トレンド」→3週間から3ヶ月継続する
「短期トレンド」→数時間から3週間継続する
また、「上昇トレンド・下降トレンド」について明確な定義をしています。
「上昇トレンド」
→高値と安値が切り上がっている状態
「下降トレンド」
→高値と安値が切り下がっている状態
この定義を多くのトレーダーが意識しており、FXのトレードにおいて基本となる考え方でもあるので必ず覚えておきましょう。
③トレンドは3段階ある
トレンドには、「先行期・追随期・利食期」の3段階あるとされています。
「第一段階」先行期→先行投資家たちの買い・売りが主であり、値動きはあまりない
「第二段階」追随期→大きく動いたのを確認した多くの投資家たちが追随して買い始める
「第三段階」利食期→一般投資家や初心者が買い始める。しかし、先行期で仕掛けていた投資家たちの利益確定するタイミング
図を見ると、「第三段階」の利食期で大きく下がっているのは、「第一段階」の先行期で買っていた投資家たちと「第二段階」の追随期で買っていた投資家たちの利食い、つまり買いの決済（売り）が行われているため、大きく下がっています。このほかにも、売りで入ってくる新規の投資家もいるので、一気に落ちていると考えられます。
「第三段階」の利食期で、エントリーしないようにトレンドをしっかり見極めができるようにしましょう。
④トレンドは相互に確認する
トレードの精度を上げるためには、相関関係のある通貨ペアでトレンドを確認しなければなりません。
ある通貨ペアが上昇トレンドで、他のある通貨ペアも上昇トレンドなら上昇の勢いが強いと言えます。
しかし、これはFXのトレードに慣れてもっとトレードの精度を上げたいと思ったときでも、大丈夫です。
他の通貨ペアを確認しなくても十分勝てますし、慣れないうちにいろんな通貨ペアを見ると、分析する精度が落ちますので、1つの通貨ペアをしっかり分析できるようになってから、考えましょう。
⑤トレンドは出来高でも確認する
出来高とは、一定期間内に取引きされた売買の数量のことです。
上昇トレンドなら、出来高は価格の上昇に伴って増加します。このように出来高は市場の活気や注目度を測る指標となります。
⑥トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する
トレンドは明確な転換シグナル（サイン）が出るまで継続すると考えられています。
上昇トレンドなら安値を更新せずに、高値を更新していきます。
下降トレンドなら高値を更新せずに、安値を更新していきます。
このような状態が続けばトレンドは継続中とされます。
逆に上昇トレンドで前回の高値を更新せずに安値を更新したとき、下降トレンドで安値を更新せずに高値を更新したときは、トレンドの転換サインとなりトレンドの終了を意味します。
つまり、「上昇トレンドが終了して下降トレンドへ」「下降トレンドが終了して上昇トレンドへ」転換したということになります。
ダウ理論を使ったエントリー方法の解説
ダウ理論⑥の「トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する」という理論をもとに、エントリーしていくいのがFXのトレードする基本となります。
トレンド転換するシグナル（サイン）を確認し、今の相場は上昇トレンドなのか下降トレンドなのか見極める必要があります。
上昇トレンドなら「買い」
下降トレンドなら「売り」
といったエントリーする方向を決めます。
上昇トレンドなら下記のようなタイミングでエントリーになります。
下降トレンドから上昇トレンドへ転換するサインである、高値の更新して安値の切り上げしたタイミングで「買い」エントリーします。
下降トレンドなら下記のようなエントリーになります。
上昇トレンドから下降トレンドへ転換するサインである、安値の更新して高値の切り下げしたタイミングで「売り」エントリーします。
このダウ理論によるトレンド転換でのエントリーは、常に当てはまるわけではないですが、エントリーの根拠として覚えておくと勝つ確率が上がります。
このトレンド転換のサインを意識して、トレードするようにしていきましょう。
ダウ理論のまとめ
ダウ理論は、多くのトレーダーたちが意識している理論になります。
ダウ理論は、以下の6つの法則で提唱されており、特に⑥は理解するようにしましょう。
